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研究活動

研究展示「妙好人における死生観と超越」会場紹介

1.ご挨拶

 

 妙好人とは、苦悩に満ちた娑婆世界で、仏の本願を信じ喜ぶ念仏者をさします。その人は、泥から咲く白い蓮の花のような存在であると讃えられ、「もし念仏するものは、まさに知るべし、この人は人中の分陀利華なり」(『観無量寿経』流通分)「もし念仏するものは、…人中の妙好人」(善導『観経疏』散善義)「如来のみことに、分陀利華を念仏のひとにたとえたまへるなり」(親鸞『一念多念文意』)と記されています。この展示では、妙好人の言葉に示される、真実の死生観と、その苦悩の超克を学びます。

 

 妙好人の一人、浅原才市(1850-1932)は、苦悩の中で見いだした真実をこう記しています。 「しぬることあじよて(味わって)みましょ しぬるじゃのうて(なくて)いきること なむあみだぶにいきること なむあみだぶつなむあみだぶつ いきること きかせてもろたがなむあみだぶ うれしうれしいきるがうれし なむあみだぶつ さいちゃりん十すんでそをしきすんで みやこにこころすませてもろて なむあみだぶつとうきよにをるよ ええな せかいこくうがみなほとけ わしもそのなかなむあみだぶつ わしほどしやわせなものわない にんげんにうまれさせてもろて またごくらくにうまれさせてもろて なむあみだぶつなむあみだぶつ」

 

 この文章は、本当の幸せとは何かを私に考えさせてくれる言葉です。

 東日本大震災から1年以上が経ちました。東北の人々は深い悲しみと無念さに打ちひしがれ、絶望の闇の中で支えあって、希望の光を探しています。人は、人生の危機に直面して、はじめて本当に大切なものを求めます。だからこそ時を経ても、私たちはかけがえのない人々の死とその人生を忘れずに、悲しみの中で見いだされる、愛情を受け継いでいきたいと思います。

 絶望に向き合い、絶望を乗り越える道を求めて、このたびの展示を開催します。

 

 この展示開催にあたり、文部科学省、ならびに、妙好人の貴重史料を有する寺院や関係者の皆様、鎌倉の松ヶ岡文庫様、研究者の関係各位に、格別のご協力とご支援をいただきました。ここに心より御礼申し上げます。

 

 妙好人の言葉や生き方にともに学び、人間の本当の生き方を顧みることができれば幸いです。

 

龍谷大学 人間・科学・宗教オープン・リサーチ・センター長  鍋 島 直 樹

 

会場全体の様子.JPG

 会場全体の風景

2.はじめに

 

 このたびユニット3研究班では、「妙好人における死生観と超越」のテーマのもとに、代表的な念仏者である妙好人の信仰と実践に関する「妙好人展」を企画いたしました。妙好人の中で、大和の清九郎、有福の善太郎、讃岐の庄松、六連島のお軽、嘉久志の仲造、因幡ばの源左、石

見の才市の7名を選びました。妙好人は内面的・保守的であり、教団維持に利用されているという一部批判がありますが、上記の妙好人の残された言葉と行動に接しますと、妙好人は念仏生活の中で、阿弥陀仏の本願によって生死を超える法悦を積極的に地域の人々に伝えるとともに、本山やゆかりの寺院への寄進、災害地への義捐金活動等が見られます。

 

 また妙好人は順縁・逆縁の中で、ご法義を聴聞することによって育てられています。すなわち善知識として、ゆかりの寺院住職・寺族さらに布教使や教学者との関わりが大きいと思われます。ゆかりの寺院として、奈良の因光寺・光蓮寺(清九郎)、島根の浄光寺・光現寺(善太郎)、香川の勝覚寺・小砂説教所(庄松)、下関の西教寺(お軽)、島根の円覚寺・西楽寺(仲造)、鳥取の願正寺(源左)、島根の涅槃寺・安楽寺(才市)が数えられます。

 

 妙好人は、石見の仰誓の『妙好人伝』の記述をきっかけに、続く美濃の僧純や松前の象王の『妙好人伝』の編集・刊行によって、多くの人々に知られるようになりました。そして鈴木大拙が才市の詩を英訳され、妙好人の名が世界にも広まりました。そこで今回は、外国の妙好人として、ハリー・ピーパー(ドイツ)、ジャン・エラクル(スイス)、アドリアン・ペル(ベルギー)を紹介いたします。

 

 また、この展観中に「妙好人」や『妙好人伝』に関する記念講演やワークショップを大宮学舎や深草学舎で開催いたしますので、ぜひご参加くださいますようご案内申し上げます。

 

 最後に、この「妙好人展」の実施および図録の作成にあたり、関係寺院をはじめ、多くの方々のご協力・ご支援を賜りました。心から厚くお礼を申し上げます。

 

龍谷大学 人間・科学・宗教オープン・リサーチ・センターユニット3代表  林  智 康

 

3.展示会場の紹介

 

①仰誓・履善.jpgのサムネール画像

 

【実成院仰誓・芳淑院履善】

 

・実成院仰誓木像

・芳淑院履善木像

・実成院仰誓絵像

・芳淑院履善絵像

・『妙好人伝』

・『続妙好人伝』 など

 

 

②鈴木.jpgのサムネール画像

 

【鈴木大拙】

 

・才市「口あい」自筆ノート

・大拙書写の「妙好人のことば」

・妙好人浅原才市同行遺墨

・DAISETZ T,SUZUKI"A STUDY OF SAICHI THE MYOKONINN"THE WAY,1951(自筆原稿とタイプ原稿)

・鈴木大拙『妙好人』初版本 など

  

 

 

 

 

 

 

③清九郎.jpgのサムネール画像

 

【大和の清九郎】

 

・清九郎肖像画

・本山参りの版木

・火中の蓮華 など

 

 

 

 

 

 

 

④善太郎.jpgのサムネール画像

 

【有福の善太郎】

 

・善太郎木造

・善太郎のことば

・善太郎の木枕 など

 

 

 

 

 

⑤庄松.jpgのサムネール画像

 

【讃岐の庄松】

 

・庄松肖像画(レプリカ)

・庄松お迎えの『御文章』

・庄松所持の肩衣

・『讃岐国庄松法話ありのままの記』(明治15年写)

・『讃岐国庄松法話ありのままの記』(明治25年刊)

・『讃岐国庄松法話ありのままの記』(大正12年刊) など

 

 

 

 

 

 

 ⑥仲造.jpgのサムネール画像

 

  

 

【嘉久志の仲造】

 ・小川仲造写真

・小川チエ写真

・小川市九郎写真

・菊藤大超写真

・『よろこびの助縁』

・『正信偈御文章入』

・仲造所持の肩衣

・「稟性孝順に対する島根県知事からの表彰状」

・「萩別院修復寄付の証書」

・「宗祖650回大遠忌準備世話任命書」

・「歓喜講取締役任命書」

 

⑦お軽.jpgのサムネール画像

 

【六連島のお軽】

 

・お軽のうた

・西教寺ゆかりの柄香炉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

⑧源左.jpgのサムネール画像

 

【因幡の源左】

 

・源左木造

・源左写真パネル

・柳宗悦『妙好人 因幡の源左』(特装本)

・芹沢銈介『妙好人因幡の源左』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

⑨才市.jpgのサムネール画像

 

 

 

【石見の才市】

 

・才市肖像画

・浅原セツ写真

・才市「口あい」メモ

・福岡県鞍手郡勝野村二本松から、妻セツに宛て才市の手紙と封筒

・才市所持の肩衣

・才市が聴聞に通った当時の涅槃寺遠景写真

・才市所持の『御文章』

・才市所持の『正信偈和讃』

・才市の仕事道具

・木履と歯切れに書かれた「口あい」

・梅田謙敬写真 など

 

 

 

 

 

証書1.jpgのサムネール画像

 

【災害と妙好人】

 

・仲造が送った義捐金の証書

・才市が送った義捐金の証書 など

 

 

 

 

 

 

 

妙好人における死生観と超越

ユニット3
各ユニット共通
開催日時 2012年6月11日(月)~7月31日(火) 10:00~16:00(土、日、祝休館) ※但し、6月23日(土)、7月22日(日)の2日間は特別開館
開催場所 龍谷大学 深草学舎 至心館2F パドマ館
参加者 入場料/無料


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 開幕式の記念撮影
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 菊藤先生による解説
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 林先生による解説

【オープニングセレモニー報告】

 2012年06月11日、13時より研究展示「妙好人における死生観と超越」オープニングセレモニーが行われた。開館に際して、龍谷大学田中則夫副学長、鍋島センター長及びユニット3代表林智康先生の挨拶があった。挨拶には、妙好人の言葉と実践に示された真実の死生観及び苦悩の超克を学ぶことなど、今回展示会の意義が紹介された。ご来賓として、展示にご協力いただいた妙好人小川仲造の曾孫にあたる小川義雄様、道子様と京都短期大学(現成美大学)名誉教授の菊藤明道様をお迎えした。  

 引き続き、ご来賓と当センター研究員による展示品解説が行われた。小川義雄様より妙好人仲造の生涯および「ひろいせかいに、おそろしものは、わがみ心がおそろしや」などのことばの意味についてご説明いただいた。また、林先生より仰誓の『妙好人伝』や鈴木大拙の『妙好人』などの関連作品をご紹介いただいた。

 

 

妙好人展統計.xlsx

展示に関する意見・感想.xlsx

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